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特に何ができるわけでもないが、飛行機が好き。 雑記を中心にした、いつまで経っても個人的興味の範疇を超えないブログ。

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あるいは裏切りという名の犬

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ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー 他 (2007/06/08)
アスミック

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 兄が絶賛していた映画。DVDを借りての視聴とはいえ、久々に「映画を見る」ということをした。やっぱりこういう時間は作らないと駄目ね。


 さてこの作品、事実に基づいたフランス映画。ハードボイルド・アクションとDVD裏面には書いてあるけど、それよりはむしろノワールの方が近いのではないだろうか。とりあえずアクションは絶対違う。

 若干、シナリオ構成に「うーん……」ってところがあるものの、それを飲み込んでよいレベルで作られた作品だと思う。葬儀の場面と、トイレ→駐車場のラストシーンは秀逸だった。
 事実を基にしているだけあって、パリ警察の内部事情はかなり露骨に作られている。警察と情報屋、娼婦らの緊密な裏のコネクションといった描写が生々しい。そこに犯罪と犯罪者、そして裏切りや私怨といった負の感情が絡んでくるのだから、人間関係がどう消化されていくのか非常に気になってくる。

 でも残念ながら、主人公の妻が死ぬ一件が非常に解りにくい。ネタバレで言うと「(白字反転)ドニが主人公の妻の死体に発砲した動機って、『強引な捜査手法が誘発した民間人の交通事故死』を『シリアンの犯行』にすり替えることで自らのミスを隠すためなんだろうけど、一回目の視聴では理解できなかった」ってこと。
 だから俺は彼の行動に酷く一貫性がないように見えてしまった。しかもそのせいで、主人公の復讐もまた薄っぺらく感じられてしまう。そこは明確に伝えなきゃならんところだと思うんだけど、俺の理解力不足だろうか……?

 この作品で一番好きなのは、善悪二面性を兼ね備えた人物描写。主人公レオの行動も、ある意味では善行だが悪事としての別の側面も持っている。レオは対照的に描かれているドニも同じ。
 まぁあえて言うなら、シナリオが主人公の悪行にやや寛容のように思えるけれど、この際些事かな。


 とりあえず、構成は完璧の部類に入ると思う。描くべきものをきちんと描き切っているだけでここまで秀逸になるとは、と感心させられる。今年見た映画の中では断然トップ。

 女性が好みそうな作品ではないけれど、ね。

| テレビ・映画 | 20:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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