2007.07/07<Sat>
『クレィドゥ・ザ・スカイ』を読み終えて ――『スカイ・クロラ』シリーズ 人物遷移 予想

とりあえず記憶に任せる限りで、暫定予想を作成してみた。殴り書きなので、見やすさとかは考えてません。失礼。てか、まだ全編読み直してないので記憶違いもあるかも……
とりあえず客観的事実から組み立てただけの、オーソドックスな予想です。これに個人的な推測を混ぜ込むと、図式がとんでもないことになるので却下。
①「クリタがカンナミになった」
→限りなく三ツ矢の誤解か妄想、あるいは抽象表現。
もし事実だとすれば、『ダウン』と『スカイ』のカンナミは別人で、入れ替わったか、人格統合のような操作をされたと思われる。ただ『ダウン』と『スカイ』のカンナミは共に同じ夢を見ている(世界最後の科学者の女性と逃げる夢)ことから、クリタ→カンナミは信憑性が低いかもしれない。
②『クレィドゥ』の視点
→クサナギ。エピローグだけがカンナミ。
前半に「あんたの前で酒は飲まなかった」というフーコの台詞が『クレィドゥ』にはあるが、『フラッタ』で彼女はクリタの前で酒を飲んでいる。
③ソマナカの台詞「カンナミはクサナギみたいだ」(『クレィドゥ』エピローグより)
→基本的には「雰囲気が似ている」という意味だけで考えればよいと思われる。
ただ、
A:指揮官としてのクサナギと現役パイロットだった頃のクサナギでは雰囲気が違いすぎる。
B:『クレィドゥ』でクサナギはクリタを忘れているはずなのに、『スカイ』ではクリタのことを覚えているような言動を取っている。 なんて材料があるから、クリタ→カンナミよりもクサナギ→カンナミの方が有力かもしれない。
もしクサナギ→カンナミだという仮説で行くなら、「キルドレは人格・容姿(あるいは性別も含めて)等あらゆる特徴を別人に改造できる」なんてことになるから、かなりぶっ飛んでくる。
そういや『スカイ』のカンナミって本当に男だったかな? 基本的に読者の先入観を利用しまくっているので、そこ辺りをもっかい考える必要があるのかもしれない。
でも一応、クサナギ→カンナミ説は疑問。材料としては、
A:『ダウン』で撃墜した敵機のことを、『スカイ』でクサナギが思い出として話している。
B:知名度が高く、またパイロット能力も回復したクサナギを、あえて別人に改造する理由がない。
がある。単純に考えれば、こっちの方が妥当。
えー……と、あと何か重要な要素あったかな。覚えてないや。
一人称小説なので、地の文で嘘を出せるというのがこの物語の危険なところ。基本的に事実関係が不透明なので、疑おうと思えばどこまでも疑えるから厄介。作者自身も含め、誰がどれほど嘘を言っているのかで結論は大きく変わってくるんですよね。
だから……正直なところを言うと、こんな予想は考えるだけ無駄なのかもしれないなぁ、と。だって森博嗣なんだもの。
決着が着くとは思えない議題ですけど、なんかあったらお願いします。
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